SEOを意識したコンテンツを作成するにあたり、特に注意すべき点は、「Googleペナルティ」の存在です。 ひとたびペナルティの対象になってしまうと、ページが検索結果から外されるなど、非常に重い罰が待ち受けています。
この記事では、Googleペナルティの種類や原因、具体的な対策方法について詳しく解説します。
Googleペナルティとは?
Googleペナルティとは、Googleが公開するガイドライン「ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)」に違反したときに課せられる罰のことです。実際にペナルティを受けると、検索結果上で特定のページや、Webサイト全体が圏外になったり、インデックスから削除されたりすることがあります。
Googleは元来、ユーザーにとって価値あるコンテンツが検索上位に表示されるよう、日々アルゴリズムを改良し続けています。しかし、そのアルゴリズムの裏をかいてアクセス数を稼ごうとするサイト運営者がいるのも事実です。
そこでGoogleは、ガイドラインにてコンテンツの品質基準を設け、満たさないページやサイトにペナルティを課す体制を敷いているのです。
Googleペナルティの種類
Googleペナルティには、自動ペナルティと手動ペナルティの2種類があります。それぞれにおけるチェック項目や対応方法を知り、万が一の事態に備えましょう。
手動ペナルティ
手動ペナルティは、Googleのサーチクオリティチームがサイトを目視で確認し、手動で課すペナルティです。例として、以下のような項目をチェックしています。
- 不自然な被リンクや発リンク、相互リンクがないか?
- 価値の低いコンテンツを自動生成していないか?
- 過度なSEO対策を施したページは存在していないか?
実際に弊社が関わっていたクライアントのWebサイトが、手動ペナルティを受けたことがあります。被リンクの購入が原因だと分かったため対応しましたが、半年間経っても圏外のままでした。その後、ドメイン移行を実施したものの、過去の行いがばれてしまい再び圏外になってしまったのです。
上記のようにGoogleは、被リンクの購入やページ数のかさ増しなど、不正に上位表示を目指す「ブラックハットSEO」に対して厳しく目を光らせています。そのため、そもそもペナルティを受けないようにする考え方が重要です。
自動ペナルティ
自動ペナルティは、検索エンジンのアルゴリズムが自動で判断して課すペナルティのことです。手動ペナルティのようにサーチコンソールから警告は届きません。一方で、検索順位の大幅な下落により、対象となったかどうかをある程度推測できます。Googleアルゴリズムの更新の日付と照らし合わせれば、より分かりやすいでしょう。
具体的なチェック項目の例は、以下の通りです。
- SEOキーワードを過剰に詰め込んでいないか?
- 重複コンテンツやコピーコンテンツは存在していないか?
- ユーザーにとって価値の低いコンテンツは存在していないか?
サイトが自動ペナルティを受けても、Googleから原因が直接伝えられないため、上記のような内容に当てはまっていなかどうかを運営者自身で確認する必要があります。
Googleペナルティを受ける原因
サイトがGoogleペナルティを受ける原因は、おもに2つあります。詳細は、Googleの「ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)」に掲載しているので、気になる方は以下を参考にしてみてください。
参考:Google:「ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)」
低品質なコンテンツの存在
サイト内に低品質なコンテンツが存在していると、Googleペナルティの対象になります。具体的には、以下のような内容が該当します。
- 無断で複製されたコンテンツ
- サイト内で重複しているコンテンツ
- 自動生成されたコンテンツ
- 悪意のあるユーザーが生成したスパムコンテンツ
- 隠しテキストの存在
- 無関係なキーワードや数字が乱用されているコンテンツ
- 内容の薄いアフィリエイトページ
- 別ページへの誘導を目的に作成したページ
たとえば、「東京 ◯◯」「名古屋 ◯◯」など、地域名だけを変えただけで内容が酷似しているコンテンツは、ガイドライン違反になります。また、各地域名のページからトップページへ誘導することを目的としたコンテンツについても、ペナルティの対象となるので注意してください。
不自然なリンクの存在
サイト内に不自然なリンクが存在すると、サーチクオリティチームがガイドライン違反だと判定することがあります。具体的には、以下の通りです。
- SEO対策目的に購入したリンク
- 隠しリンク
- 関連性の低いリンク集ページへ掲載するリンク
- 不自然なテキストが入っているリンク
- ユーザーの意図にそぐわない形で行うリダイレクト
- 検索エンジンとユーザーへ異なるURLを表示する(クローキング)
サイト内外に貼られるリンクは、Googleアルゴリズムのひとつ「PageRank」の評価対象となり、検索順位に大きく影響します。そのためGoogleは、リンクが自然に貼られたものであるかどうかを厳格にチェックしているのです。
Googleの手動ペナルティの確認・対応方法
Googleの手動ペナルティを確認・対応するには、Googleサーチコンソールを使用します。以下では、具体的な手順を解説します。
1.Googleサーチコンソールを使用して確認する
最初に、「Googleサーチコンソール」へアクセスして、所有するサイトのアカウントページへ遷移しましょう。以降、次の手順で確認します。
- 左サイドバーにある「セキュリティと手動による対策」を選択
- 「手動による対策」をクリック
サイトに問題がなければ「問題は検出されませんでした」、問題があれば「◯件の問題が検出しました」の文言が出てきます。
問題が発生している場合は、「検出された問題」にある「説明」と「対象」欄にて詳細内容が表示されます。説明の箇所には「サイトへの不自然なリンク」など、ペナルティの大まかな理由が表示され、対象の箇所には「一部のページに影響があります」など、どの範囲に影響があるのかが示されています。
2.対応後、再審査リクエストを送信する
対応が完了したら、再度サーチコンソールの「セキュリティと手動による対策」→「手動による対策」の順にクリックして、「審査をリクエスト」のボタンを押します。「審査のリクエスト」のポップアップ画面が出てくるので、「審査をリクエスト」を押して完了です。
審査は、おおむね1週間前後で行われ、完了するとGoogleから結果通知が送られてきます。合格もしくは不合格だった場合で、以下のメッセージが来ます。
- 審査に合格した場合:https://◯◯◯.◯◯/の再審査リクエストが承認されました
- 不合格だった場合:https://○○○.◯◯/の再審査リクエストは不承認となりました
Google自動ペナルティの審査期間
Google自動ペナルティの審査は、Googleのシステムが自動で行うため、手動ペナルティのように期間が決まっていません。
審査開始までには、GoogleのWebクローラーがページを巡回し、ページ内の情報を読み込んでもらうまで待つ必要があります。その後、ランキングアルゴリズムが判定して検索結果に反映することで、ペナルティ解除の可否が確認できるのです。
審査の期間を早めるには、Webクローラーが巡回する頻度を高める必要があります。そのためには、サーチコンソールから個別URLのインデックス登録をリクエストしたり、サイトマップを送信したりすることが有効といわれています。
Googleペナルティの確認に役立つツール
Googleの自動ペナルティを確認するには、アルゴリズムの変更や検索順位をつぶさに確認しなければ把握できません。また、手動ペナルティを受けたときは、警告メッセージをもとにどのページが該当しているのかを1ページ1ページ確認する必要があります。
そこで、アルゴリズムの変更や検索順位、リンクの数・質などを確認できるツールを活用すれば、効率的に問題の箇所を特定することが可能です。以下では、Googleペナルティの確認に役立つツールを4つ紹介します。
The Google Penalty Checker From Fruition
参考:The Google Penalty Checker From Fruition
The Google Penalty Checker From Fruitionは、米国のWebコンサルティング会社、Fruition社が提供するペナルティチェックツールです。統計分析の手法を用い、Googleのアルゴリズム変更がWebサイトに与える影響を調査できます。
具体的には、本サービスとGoogleアナリティクスを連携させることで、Googleアップデートの日付とアクセス数の変動と照らし合わせ、ペナルティの可能性が高いページを把握します。サイトのメンテンナンスや季節の変化といった、別の変動要因を排除しながら検証できるのが特徴です。
無料版と有料版の2種類が用意されており、前者では2つのサイトまで無料でチェックすることができます。
ScreamingFrog SEO Spider
「Screaming Frog SEO Spider」は、URLや発リンク、ページタイトルなどをリスト化して表示できるツールです。たとえば、重複コンテンツを検出したり、リダイレクトを監査したり、インデックスの有無を確認したりできます。
そのほかにも、ページタイトルやメタディスクリプション、HTML・JavaScript、そしてパーマリンクなどを一覧で表示します。Googleペナルティのチェックだけでなく、コンテンツ戦略の検討で活用しやすいのが特徴です。本サービスは、500URLまでのクロールが無料で、それ以上は有料プランへの加入が必要になります。
Monitor Backlinks
Monitor Backlinksは、被リンクやキーワードの監視専用ツールです。スパム目的の被リンクがないかを自動でチェックしたり、キーワードの順位変化を確認したりできます。
被リンクについては、TLD(トップレベルドメイン)、国、アンカーテキストなどでフィルターをかけ、内訳を円グラフで表示することが可能です。キーワードについては、検索順位が上昇したキーワードの数や、トラフィックの変化をレポートで表します。
また、競合他社が獲得している被リンクやSEOキーワードを自動監視できるのが魅力です。Googleペナルティへの対策だけでなく、攻めのSEO対策用ツールとしても活用できます。
akakurage.jp
参考:akakurage.jp
akakurage.jpは、株式会社ディーボが提供するリンクペナルティの危険性診断ツールです。調べたい被リンクの一覧をCSVファイルでアップロードするだけで、リンクの安全性を確認できます。
アップロード後、危険な被リンクは赤色、安全な被リンクは青色で表示します。調査結果は、CSVファイルでダウンロードし、一覧表で確認することが可能です。
本サービスは、メールアドレスを登録すれば無料からはじめられます。機能制限なく利用したい場合は、有料のプランを選択しましょう。
Googleペナルティへの対策方法
自社のサイトがGoogleペナルティを受けないためには、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。
下記で重要なポイントを2点解説します。
検索ユーザーのニーズを満たすコンテンツを作る
Googleペナルティを受けないためには、ユーザーを第一に考えて良質なコンテンツを作ることが大切です。本当に役立つ情報を提供しようとすれば、コピーコンテンツや過度なキーワードの盛り込みなどは、必要ないと判断できるからです。
Googleの検索品質評価ガイドラインによると、高品質なコンテンツの基準として、「E-E-A-T」を提唱しています。具体的には、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の4つで、これらを意識することで、ユーザーやGoogleから評価されやすくなる傾向にあります。
E-E-A-Tを満たすコンテンツを作成し、既存の低品質なものは改善・削除するなどして、サイト全体での情報の質を高めていきましょう。
自然なリンクを集める
リンクの販売業者から、サイトと関連性の低いリンクを購入や、別のサイト運営者へリンクの挿入を依頼など、意図的にリンクを集める行為は、リスクが伴うため止めましょう。検索品質評価ガイドラインによると、リンクの集め方は以下のやり方が好ましいと言及しています。
「自分のサイトに他のサイトから高品質で関連性の高いリンクを作ってもらうには、インターネット コミュニティで自然に人気を得られるような、関連性の高い独自のコンテンツを作成するのが最も効果的な方法です。」
SNSでの拡散や、検索結果が上位にランクインなど、ユーザーにとって価値のあるオリジナルコンテンツの作成が重要です。
Googleペナルティを避けて、良質なコンテンツを目指そう
Googleペナルティには、手動と自動の2種類があり、低品質なコンテンツや意図的なリンクがないかどうかが常にチェックされています。たとえ裏技を見つけたとしても、アルゴリズムは日々改良され続けているため、いずれペナルティの対象となってしまう可能性が高いです。
Googleペナルティを受けないための最大のポイントは、ユーザーにとって役立つコンテンツを提供することにあります。ユーザーが何を求めているのか、今のコンテンツに何の情報が不足しているのか考え、質の高いコンテンツを目指しましょう。
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